強迫神経症・強迫性障害(OCD)って?
一つのことを繰り返し繰り返し繰り返し病的に考えてしまうこと!
気になっていない状態が、落ち着かないこと!
強迫観念と強迫行為から成り立っています
儀式を納得するまで繰り返し、でも納得することはない
常に安全(安心)を確保するまで・納得するまで、強迫観念に対して儀式や対策を行ってしまう
でも、そのため強迫観念の波紋をもっと広げることになってしまった
それのエンドレスの繰り返し
それが私(たけ)の強迫神経症の症状でした
あらゆる行動がこのためにストップし、社会生活はおろか、日常生活にも支障をきたす毎日
その強迫観念をはずそうと思いたくても、逆に頭から離れなくなってしまって、どうにもならなかった!
潔癖や確認行為、怯えやいらつきが脳を支配し、日常生活すら平穏に過ごせない
あと強迫性障害の人は、頭(脳)の前方が固くなる特徴があるそうです。
働ける人はまだ症状がマシ(でもきつい!)
ひどい症状だと働くことが出来なくなるどころか、引きこもっていても解決しません
他人から見れば、なんでくだらないことにとらわれているの? と理解は絶対されない
バカにされたり、呆れられたり
なった人にしかわからない症状、それが強迫神経症・強迫性障害です
有名人ではベッカムが強迫性障害だと告白してます
彼の場合は、うまく強迫観念をサッカーへ転化できていたように思えます。
とはいえ、周囲の理解がないとつらいそうです
人口の2%が強迫神経症だというデーターもあり、
特別な神経症ではないですが、
きついことにはかわりありません
種類としては、
不潔への恐怖や確認行為
人への加害恐怖や被害を受けることへの恐怖
病気への恐怖
不完全への恐怖
儀式行動があります
どれも結局、自分の身への安全への恐れが主です
だから防衛本能とリンクしてしまっていて、それが神経症にしてしまっているのです
症状をいかに回避するかに精神力を使い果たし、引き籠もりがちになったり、
周りの人間を巻き込んでしまうのも、
強迫性障害が自分一人だけの問題ですまないところもつらかったです。
また強迫性障害の人の多くが、親が過保護・過干渉だというデータがあるそうです。(岩波先生の言葉集より)
みなさんの親はどんな親で、どういう育て方をしたのでしょうか?
あまりに過干渉にされ、不安を感じやすい子供になってしまったという経験はありませんか?
○◆☆◎☆◆○
タケ(筆者)の強迫性障害、強迫神経症の体験談
強迫行為の大部分、思考自体は、冷静に考えると当然だと思えるようなものばかり
逆に人間にとって必要であるものだ、というものです
ドアの戸締まりやガスが消えているか、清潔にするといったものをちゃんと考えない人こそ、逆に危ないと思います
でも、一番の問題は、それが行き過ぎてしまうことです
行き過ぎなんてものじゃなくて、その行為と思考には終わりがないんじゃ?
といったほうが当たっていると思います
強迫神経症や強迫性障害で苦しんでいる人は賛同してくれる人も多いと思います
一度や二度は、普通の人でも誰でも気になり、確認したことは当たり前のことだと思います
だけれども、強迫神経症に入り込んでしまうと、何十回も何百回もドアの入り口に立って、何度も閉めたり、確認する行為を繰り返してしまう。私がまさにそうでした
症状は人それぞれ違っていて、それが潔癖に向かう人や、他者への加害恐怖、
自己被害恐怖、確認行為に向かう人や、
それらの結果、脳が正常に機能しなくなる(頭がいっぱいいっぱいになる)、
行動が極端に遅くなるといった風に変わってきます
でも、誰もが強迫的な思考や行為に苦しめられていることに変わりはありません
僕も確認行為や強迫行為、強迫観念をばからしいと思っていました
でも心が納得しない!
頭と心って別ですよね
わかっていても止められない!
だからよけい罪悪感や自己嫌悪、苛立ち、不安、焦燥感が増すばかりでした
そんなんじゃ幸せに過ごすことなんか不可能でした
頭ではわかっていても、私の心の底は絶対納得してくれない
気にしないように努めることが、気にすることをよけい強めてしまう
強迫性障害の一番厄介なところはここだと思います
気になったら最後、ドアの戸締まり以外でも病的に取り憑かれてしまいました
それだけ儀式の数も増えていきました
昔はデジカメがなくて(高くて)、カメラで閉めたドアを撮ってみてスピード現像してもらったことがありました
今ならすぐデジカメや携帯カメラで撮れるからうらやましい!(もうどうでもいいことですが)
「馬鹿らしいことやってるなぁ……」 自分でもよく知っているから余計たちが悪いものでした
くだらないって意識の上で思っているから、早くそれをやめようとしたり、回避しようと一生懸命努力しました
そして、罪悪感と自己嫌悪を積み重ねてしまいます。
よりよくしたいという努力がすべて自分のダメージにしかなってませんでした
強迫神経症の人がよくやる儀式行動を、僕もやっぱりやっていました
人によっては、数字を数えたり、自分で考えたおまじないをしたりします
最初は数字を数えていましたが、おまじないを作り出して、
どうにか回避しようと努力に努力を重ねました
強迫観念や強迫的な行動をうまく割り切ってやりたかったです
でもそんなことをやっている自分を余計、情けないと思って、どうしようもなくなりました(いつもこのパターン……)
悩みはさらに悩みを増やし強化するといいます
強迫観念はまさにそうだと思います!
一刻も早く治療しなくてはいけないけれど、当時の僕は岩波さんの心理セラピー(神経症克服プログラム)に出会っていませんでした.
不信感を持ってしまった医者や、言うだけ無駄だと感じるカウンセラーにかかっていたんですが、強迫観念の悪化に歯止めはかかりませんでした
たしかにごもっともなアドバイスをくれました
でも、できなかったんです
投薬をしても、一向におさまりません
薬を飲んでも、眠気が増すばかりで、ますます寝たきりの引き籠もりになってしまいました
副作用のほうが苦しかったくらいです
一時期は完全に廃人生活をしていたと思います
(でも、そこから人間は立ち直ることができます!希望を持ちましょう!)
次第にドアのこと以外で、どんどん悪化していきました
今度は自分が人に危害を加えてしまうのではないかという恐れです
私の持っているもの(たとえばシャープペンのようなものでも)で、人を傷つけてしまうんではないか、もし傷つけてしまったらどうしようと考えてしまいました
そしたら最後、もう気になって気になって神経が暴走してしまいました
もう気が休まることがなくなりました
いわゆる交感神経が常に優位になっている状態です
気がおさまるときなんかなくなりました
今までは自分の中の問題(ドアなど)だったものが、人を対象とする強迫観念になったため、気苦労が何倍にも増えてしまいました
だって人はどこにでもいるわけですから!
また尖端恐怖症といったものも併発しました。
またまた、壁や天井が落ちてくるんじゃないか(今から考えればまさに杞憂です)と思うようになりました
外出もままならず、家にいても、ある対象が気になって気になって、頭から追っ払うことも出来なくなりました
自分の持っているもので人様に危害を加えてしまうのではないか、という杞憂の他に、
もしかしたら間違いを起こしてしまったのではないか、と悪化しました
あのときの僕の不注意のミスによって、もしかしたら、なにか変なことをやったんじゃ?と、妄想に近い考えとばかり戦っていました
車を運転したら、なにかひいてしまったのでは!? ととらわれ続けました
まさに地獄でした
大好きだったドライブ(唯一の気晴らし)でもそうなったことで、行動範囲がますます狭まり、泣く毎日でした
繰り返し、病的な思考だけではなく、対象物(とがったもの、天井、タンスなどなど)に目がいってしまいました
潔癖系の人も強迫性障害が多いと思います
一番わかりやすい症状といえるかもしれませんがどんな症状でも人から、その本質は理解されません
どちらにせよ、こればっかりは、強迫神経症で苦しんだ人でないとわからない地獄ですよね
昔は普通に誰とでも会話が出来ていたのに、ダメになってしまいました
強迫観念とその対象物が気になるあまり、
集中力が一気に失せてしまい、まともな会話も出来ない状況になりました
完全に頭が混乱し、もう生きられない、と自覚したほどです!
昔は何にも考えずに自然に出来ていたことが、強迫神経症のせいで、どんどんできなくなっていき、私の安心できる場所も
日ごとになくなっていきました
大学も中退せざるを得ず、実家に帰り、引き籠もり生活です
転落の人生
人も怖くなるし、ある空間も苦手になりました
でも、何より自分が怖かった!
家族からは同情されたりもしたけれど、厄介者だと思われていたのも事実で、それが申し訳なかった
せっかくいい大学に入れたのに、中退です
強迫神経症は、一度はまりこんだら、とんでもなくはずれにくいもので、その苦しさは尋常じゃぁありません
意識上の問題ではなく、心奥底に渦巻く無意識の「何か」に引っ張られてしまいました
こんな(くだらない)ことをいつまでもやってられないと果てしなく考え、でも、その結果ますますどうにもならない苦しい世界に転げ落ちる……
強迫観念ほど神経症でやっかいなものはない! と断言できます!!
さらに強迫神経症にとって他の神経症と比べ、ひどく効率の悪い要素がさらに存在します
他の心の悩み(対人恐怖やうつ病、パニック障害とか)は、気になっていることが解決すれば、一応の解決を見せます
たとえば、不眠症だったら、夜眠れるようになったら、「安心だ! やった! 解決した! うれしい!!」となりますよね
でも、強迫観念の場合は、気にならないようになってしまうと、気にしていない自分が気持ち悪い感じがしてしまいます! 当てはまっていませんか?
落ち着いていいことなのに、喜んでいていいことなのに、なぜか落ち着かない。
それだから、また気にしないと気持ちが悪いので、繰り返し、症状や対象を変えながら、どんどん深みにはまってしまいます
さんざん私はこのことを岩波さん(岩波先生の強迫性障害克服に関する言葉集はこちら)に出会うまで繰り返し続けました
強迫観念が消えれば楽なのに、消えてしまうと気分が悪い!
解消して気になっていない時の状態が落ち着かない!
だから繰り返し再燃してしまう
気にしようとしてしまう……俺のバカ!って感じでした
意識のとらわれからはじまり、繰り返しの確認行為、儀式行動、
自分自身でコントロールがきかないほど、
はまりのメカニズムを日々、悩んでいる間中、強固に作り上げていっています
でも、脱出したい! 助かりたい! でも確認行為もしたい!
矛盾だらけの思考の中で、
切り替えと割り切りができなくなって、罠にはまりこんでいくのは当然の結果です
心がぼろぼろになるのも、もう当たり前です!
なんで、私はこんな罠に陥ってしまったのだろうと、何にも気にして生きていない人をうらやましく思うと同時に、自分がひどく悪くなりました
精神科や心療内科に通い詰めました。親も積極的にどこそこへ行け、あれをしろ、これをしろと言っていました
何にも変わらなかったら、今度は催眠療法や内観療法を受けました
親は、前世に問題があるからかもと思い、前世療法(今で言うスピリチュアル・カウンセラー)を受けるようにいわれました
僕はそういうことを信じないので、さすがに拒否しましたが。
本を読んでも何をしても一向に良くならない日々でした
でも、いまは違います
どうしても強迫的に気になってしょうがない状態が無意識に潜んでいた為、そこにある問題を岩波先生と一緒に強力に対処していき、見事仕事ができ、日常生活も普通に過ごせるようになりました
症状を抑えることが出来ました
気になっていない状態も、そのままくつろげることが出来る!
強迫観念や行為の量、確認行為が100が90、90が70,70が50と徐々に減っていきました。
100が50になるだけでも全然違いました! 単純に二倍動けるようになるわけだし、悩みも1/2になっているわけだから
もし岩波先生と出会っていなかったら、私は大学に復帰もできず、立派な社会人にもなれず、薬漬けのボロボロの人生になっていたでしょう
親に迷惑をかけ続け、変人扱いされ、そんな自分を情けなく思っても、どうにもならない自分を呪い、不幸な境遇を嘆いて暮らしていたでしょう
そんな人生はたくさんだ!!
だから徐々に強迫性障害が改善、寛解したときのうれしさは、これ以上ない幸せでした
あのとらわれているときのどうしようもない息苦しさ、焦り、いらいら、不安、恐怖と無縁の生活に徐々に戻れました
大学中退とひきこもりからも脱却でき、勉強に集中力を持って望め、大学に入り直し、大学院まで進みました
専門職の国家資格にも合格し、今では本格的に社会でもまれて生きています
薬を飲み、強迫観念でボロボロになっていた頃の私はもうどこにもいません
現在も社会生活、日常生活とも問題はありません。
自分の執着心をいい方向に振り向けることが出来ています。
性格、人格が変わってはいません
自分の個性(執着心、頑張る能力など)をうまく生産性のある方向へ振り向かせることができました
強迫神経症や強迫観念は過保護すぎる親に育てられるとなりやすいと言われています
ただしそれがすべてではなく、また他の神経症状と違い、現在に通じる過去の出来事を洗いなおしたところですぐ楽になるわけでもないそうです
ただし強迫観念にとらわれてどうもしようもなくなった状況を岩波先生のトランス状態で思い浮かべることによって、その負荷と執着を減らすことはできます
トランスを深めることが、岩波先生のプログラムで克服したいと思っている人は一番そこが大事だと思ってください
雑念に人よりもとらわれやすいのは確かですが、それでも呼吸法、ストレッチをたくさんして体を芯からゆるめ、トランスを深める下準備をしましょう
強迫神経症の人は症状が悪化すると脳みそが使い物にならなくなります。
でも、普通の職場の人からは全く理解されません
だから、クビになったり、はじかれてしまいます
まずは強迫性障害の克服の第一歩として、仕事が支障をきたさずできることに目標を置いた方がいいかもしれません
いきなり強迫観念はゼロにはならないものです
できなかったことを、一つずつ着実にできるようになること、その一歩一歩の積み重ねが、症状に振り回されない自分になる、と私は信じています
それ以外はありえないな、って
そして、強くこう思っています。
強迫性障害の人こそ、生産的に自分の能力を発揮できたら、どんな天才よりも成果を上げられる!!
だから私でも出来たこの強迫神経症の抑え込みも、いまとても苦しんでいるあなただって、
可能です
あの苦しさを味わった僕からの願いです
もう苦しみ、とらわれは終わりにしましょう
あなたならできますよ!!
その天才的な脳みそを、生産的に使えば、普通の人なんか目じゃない成果が上げられるはずです
人とは違う脳みそを持っています
だから強迫神経症になってしまったけれど、それだけ天才的な部分もあるってことです
自信を持ってください
あなたの脳みそはすごいんです!!
タケ
タケからの強迫性障害・強迫神経症への日常の対策、心構え
強迫観念・強迫行為を和らげようと、割り切ろうと、強迫神経症の人は儀式を繰り返します
だけど、それには何十回、何百回も繰り返して、それでも心がもやもやが残ったままあきらめます
いくら回数をこなそうとも心が納得できません
そんなことをやっていたら、時間が足りなくなるし、社会生活、日常生活にも支障を来します
だから、もし10回儀式行動を繰り返すなら、そしてどうせ納得できないなら、一回で終わらせましょう
気持ち悪いし、納得いかないし、もやもやしてしまうことを承知で言っています。
どうせ、何十回繰り返しても納得は無理なんだから、同じイヤな気持ちなら一回で終わらせた方が良いと思います(最初はきつかったですが、実際それをやって良かったです)
ある程度、対策をとったら我慢しましょう
つらいけど、頑張りましょう
そうやって日常生活に支障を来さないようにしましょう
それがなくては、強迫神経症克服も遠のいてしまいます
とはいえ、根本的な対策ではありません
根本的対策をとった方がよかったです
薬では根本的対策をとることができません
抗うつ剤(パキシル、デプロメール、ルボックス、アナフラニール)に使われているものを出されるだけです。あとは抗不安剤(デパスやワイパックス、レキソタン、セパゾン)ですね
つまり
強迫性障害用の薬はありません
医者も薬だけでは強迫性障害は治らないと言っています
根本的というのは、結局自分の心の中にだけあります
自分との戦いであり、自分の過去や思考との闘争です
つまり、自分をよく知ることです
強迫性障害OCDにも、どこかに原因が潜んでいます
心因性と内因性によるものがあると言われていますが、
内因性だって、心因性が重なって始めて強迫性障害が発症します
だから、心因性を突き止め、納得し、受け入れること、
またものごとの考え方を変えることこそ、
僕の強迫性障害克服に大きな力になりました
まずは知ること、そして心の底から理解すること、心の抑圧の扉を開放させること、暗示、呼吸法、それらを複合的にやって、どんどん改善に向かいました
できます! 僕だけでなく、強迫性障害を克服して、今度は逆に心理カウンセラーになって、困っている人の力になっている人だっているんだから!
あと、ストレスが高まった時に、強迫観念が増すという経験をしました
だから、いかにストレスを味あわないか、ストレスを受けても、受け流せる人間になることも大事でした
強迫性障害や強迫観念が強いと、非常に克服は厄介です。
いきなり強迫観念がゼロになることなんて難しいし、夢物語だと思った方がいいです
いかに抑え込んで、「無駄な」時間を切りつめていくか、そして有意義な「自分の時間」を多くしていって、人生を快適に生きていくかが重要です
うまくコントロールできれば、もうこっちのもんです!
強迫観念は天才の証、天才の脳ならば、絶対に強迫観念だろうがコントロールできるはずです
さあ、反撃開始です!!
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